生まれたとき 手紙を 持ってたはず なんだ そう ぼくが なぜ こんなに 苦しいのか なぜ こんなに かなしいのか なのに なぜ 生まれたのか けれども その手紙は 日々 手あかにまみれ 踏みにじられ 破れて いまは もう 何が書いて あったのか 読めも しない だ…

どこかの森で、一本の木が切られると、遠く離れた、どこかの森で、もう一本、まったく別の木が、同時に倒れる―。 こんな現象を、「シンクロニシティ」、というらしいですね。 （「粒子Aの性質を変化させると、物理的なつながりがない、遠く離れた粒子Bの性質…

眠れぬ夜の 朝は しらじらと 明けて 太陽は 低く 重い なまり色の雲を 押しのけて むっくりと 顔を 出す 世界は わがもの と 自信たっぷりの その顔に 吐き気をもよおす ものが いるなど 思いも せずに ひとりきりで あした から おいていかれる 自分を あし…