2019-05-22 コーヒー・トリップ 詩 実に 素晴らしい飲みものだ この 色がいい 何と 表現したら いいのだろう 深くて 濃い カップに 注ぐと 底が見えない この 香りがいい 火を使って 豆を煎る なんて 人智の 極みだ この 苦みがいい 苦みを うまみと 味わえるなんて 奇跡の 瞬間だ 人生じゃ まっぴらごめん だもの ほかに 何も なくとも ほかに 何も できなくとも この 小さな 世界 へ この 夜の 液体の中へ 渾沌(こんとん)と 非日常の世界へ うずもれて 夢を 見たい いま だけは